こんにちは、ジロウです。

本日紹介する教材は「聽読中国語」です。




Amazonでは☆4つの高評価、
他の中国語学習者様のブログでもよく紹介されていた様な気がします。


ここからは私の感想です。

この本の良い点:HSKの大綱に準拠して作られている。内容が豊富。試験対策には一定の効果あり。
この本の悪い点:面白みが無い。自分の上達度が把握しにくい。日常の会話力・聴力に対してはあまり効果がない。


この本の良い点。

圧倒的なボリューム。
当時の私にとって、Amazonレビューで高評価を得ているこの本は、
まさに一筋の光明でした。
「この1冊で、中級者を卒業できる」

内容が非常に豊富で、約4500語をHSK大網に準拠して収録しており、
このコンパクトさ・安さで、この語彙量はなかなか珍しいと思います。
また音声DVDも付属しており、読解力と同時にリスニング力も身につける事が出来ます。


この本の悪い点。

苦行。
この本を使って中国語を勉強することは苦行そのものでした・・・
やり遂げた方は、かなりの精神力・中国語に対する熱意があると思います。


この本の前書きに、「DUO」や「速読英単語」に感銘を受けたような事が書いてあります。
「単語自体を覚えるのではなく、センテンスに沿って単語を覚える。」
このコンセプトは非常に素晴らしい。

では、何が良くなかったのか、
それはこの本には、次はどういう内容なのか、という面白みが無かったからだと思います。
ある時は新聞配達の話、またある時は動物の利他的行動、
というように内容には全く一貫性はありません。
恐らく誰もが10課くらいまでは、
「この本をやりきれば4500語を覚えられる、HSK6級、中検に合格できる!」
という気持ちで頑張れるでしょう。

僕もそうでした、でも無理でした・・・笑
10課を過ぎたあたりから本当にキツい。
あと55課あるのか、自分が興味の無い文章を55課読むのか、
と思うと他の教材を探さずにはいられませんでした。
30課あたりまでやり終えた後、いつの間にか私の鞄の中にこの本はありませんでした。
勉強を進める中で、一体自分はどれくらいレベルアップしたのか、ということが
わからなかったのも原因の一つだと思います。

例えば「何ページから何ページまでは2級レベル」
のような指標があれば良かった気がします。
 

また、この本はHSK大網に基づいて作製されている、
と言う点が長所でもあり、短所でもあります。
つまり、私はあまり日常の聞き取り・会話力には効果がないと思いました。

まさに受験用、特にHSKの試験対策、
この一冊で単語を全て覚える!!
という人にはもってこいの一冊かもしれません。


読解力:★★★
聴 力:★★
語彙力:★★★★
会話力:★★
対象学習者:中級〜
総 合:2.75点
総 評:安さとボリュームはかなりのもの。個人的に単調で興味の持てない内容だった。





※レビューはあくまで個人の意見です、教材には向き不向きがあります。